「錦繍」と「真夏の犬」 [読書]
宮本輝さんの2冊。
宮本さんは年が自分より少し上ですが、
昭和のニオイをプンプンさせる情景描写で
昔を思い出させてくれます。
「真夏の犬」は、「真夏の犬」を含めた9編の短編集です。
ところどころに出てくる昭和30年代頃の風景や、
家庭環境や家族も含めてよく書かれています。
「力道山の弟」に出てくる、力道山の弟のような
イカサマがはびこっていた時代。
この本とは関係ありませんが、昔 神社や行楽地に行くと
足がない傷痍軍人がいました。
本物もいたかもしれませんが、偽物もいたようです。
そういうのが許された時代でした。
「錦繍」(きんしゅう)は、事件後の当事者元夫婦が手紙を通して語り合う話。
生きるということ、死ぬということ、過去や現在の思いや
因果なのか、別れた二人に降りかかるさまざまな試練。
小説ですが、部分的には近いようなことが世の中で起こって
いるだろうし、自分の知らない世界はたくさんあるということでしょうか。
出だしのところから読む人の心をつかんで、最後まで
読ませてしまう。面白い本です。
人生いろいろ、誰にでも何かある、ということで
読む人を勇気づけてくれるような気もします。
また、宮本さんの本をたくさん読んでいるわけではありませんが、
どれにも女が出てきて、それはいいオンナだったり、
バツイチだったり、娼婦だったり、少女だったりします。
それも、過去の女として書かれていて、何とも言えない
ノスタルジーというか、後戻りできない昔のことなどを
想い出させてくれます。
滝桜と花見山 [旅行]
先週行った一目千本桜の翌日は、福島の桜を見に行きました。
まずは超有名な三春の滝桜。
行く3日くらい前に雪が降ったせいで、開花が遅れてしまったようです。
でも下の方は結構咲いていました。
次は三春から二本松の小浜を抜ける抜け道を走って、福島市の花見山へ。
途中、小高いところから吾妻小富士や吾妻連峰が見えました。
3日くらい前に降った雪で白くなっていて、冬山のようでした。
そして花見山に到着。
山全体にいろいろな花が咲いていました。
ハートの形も見えます。
山吹なのか、菜の花なのか?
花見山から福島市街と雪の山々も見えて、
暖かい春の日、満足な花見旅行になりました。
国立天文台での仕事 [思い出]
先日、海部宣男さんが亡くなられた、と新聞に載っていました。
海部さんといえば、しばらく前に私は国立天文台の方と一緒に
仕事をする機会があり、そのときの国立天文台長でした。
海部元総理とは従弟らしい。
とある電波天文のプロジェクトの完成祝いによばれて、
感謝状をいただいてきました。
この感謝状は、当時私が勤めていた会社の社名が変わる際に
貰い手がなかったので、私が拝受していたものです。
これは野辺山天文台の案件でした。
その後、別なプロジェクトでも同様に電波天文の研究に使う
サンプラ(高速ADコンバータ)を提供することになりました。
この写真は水沢天文台に新設したそのVERAプロジェクトの
パラボラアンテナです。ちょうど桜の咲く季節でした。
サンプラはこのアンテナの後ろにある機械室の中に設置されました。
その後このVERAプロジェクトは、サンプラを別なものに変えて
現在でも運用しているようです。
VERAは、水沢と鹿児島、小笠原、石垣島の4か所にアンテナを設置し、
それらのデータの相関を計算して、それらが大きなアンテナを
構成してるかのようなデータが得られる、とかいう話だったと思います。
その後、チリの高地での国際協力プロジェクトのアルマを経て、
世界中の数か所のアンテナで構成された今回の望遠鏡で
先日発表されたブラックホールの撮影に成功したのでしょうか。
私はよくわかりませんが、VERAでの日本列島サイズの望遠鏡が
地球サイズになって今回の発見につながった、・・らしい??。
このブラックホールの話でテレビに出ていた本間希樹さんにも
20年くらい前に、三鷹で会っていたような気がします。
その頃は、K教授とK教授の二人が引っ張っていましたが、
本間さんも含めて東大卒がゴロゴロいた世界でした。
個性や風貌が特徴的な先生が多くて、今でも、三鷹や
水沢、野辺山の天文台ににいらした先生たちのことは
忘れようもありません。
満開の桜たち [埼玉]
近くの谷津観音堂の桜も満開になりました。
枝垂桜も咲いています。
すでに一部は葉桜になりかけているところもありました。
こちらは、大宮花の丘農林公苑の桜とチューリップとパンジー?の競演。
まさにどこでも花がいっぱい、いい季節になってきました。
「妻のトリセツ」
黒川伊保子さんという脳科学者が書いた、「妻のトリセツ」。
女性脳と男性脳は異なります。
ここで書かれていることはうちでも当てはまります。
辛い記憶が次々出てくるネガティブトリガー。
周産期や授乳期において言ってはいけない言葉とか、
地雷を踏まないためには、どうすればいい、とか。
心の通信線を使って会話する女性脳、とか
狩猟や自分がどこにいるかという時に役立つ
「空間認識力」が高い男性脳、とか
女性は左脳と右脳の連携度が高い、とか
脳科学者の指摘は的を得ています。
この本の最初と最後にこう書かれています。
「妻から放たれる弾を10発から5発に減らせたら」
というのがこの本を書いた目的です」と。
弾を半減できるよう、これから注意して生きていきます。