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冥王星のはなし [お暇な方は・・]

先週テレビを見ていたら、
「冥王星に”再接近”ではなく、”最接近”でした」という訂正のコメントや、
NASAで最接近のカウントダウンをしている様子が出たり、
全部のデータが地球に届くまで、1年以上かかる、
といったような説明がありました。

どれも引っ掛かるというか、しっくりいきませんでした。

”再接近”ではなく、”最接近”でした、というのは、よくある間違いですが、
カウントダウンはリアルタイムでできるのか?といった疑問や、
接近した画像が地球に届くまで、なぜ1年以上かかるのか?
といった単純な疑問で、すっきりしない何日かを過ごしてしまいました。

先週17日の朝日新聞のこの記事やら、ちょっと調べてみたらようやくわかりました。
冥王星.jpg

衛星の軌道は楕円のように回っているのでしょうが、新聞記事にありますように、
地球から冥王星までは、約48億キロとします。
これは太陽と気球との距離1.5億キロの約32倍です。
48億キロを電波が到達するまでの時間が4.5時間かかるということですので、
カウントダウンは計算してその瞬間に観測衛星が冥王星に最接近したということなのでしょう。

最接近した時の画像なんてすぐには届かないこともわかりました。
モノの本によると、電波で通信すると遠くなればなるほど通信レート(通信速度)が
遅くなるらしいのです。
木星(地球から約7億5000万キロ)で37キロビット(37,000bit/秒)なのが、
冥王星になると、1kbps(1キロビット/秒つまり1,000bit/秒)まで落ちるらしいのです。

1キロビット/秒とは、1や0のデータが1秒間に1000個しか送れない。
パソコンで使われるUSB2.0(ハイスピード)は、最高480M(メガ)bpsなので、
480,000,000個/秒送れる計算になります。
最新のUSB3.0(super speed)では、最高5G(ギガ)bps、5,000,000,000bit/秒です。
20年以上前のパソコン通信時代のデータ通信の遅さや、
インターネットが始まった頃のデータ通信の遅さは今と比べて
トンデモナク遅かったのを思い出します。
インターネットの画面や画像が更新するまでとっても時間がかかった・・。

こう考えると、1キロビット/秒というのはいかに遅いかがわかります。

この1kbit/秒で、数メガ(数百万)画素の写真を送ることを考えただけで
気が遠くなります。データがどのくらいあるのかわかりませんが
1年以上かかるのもわかります。

それにしても、この探査機ニューホライズンズはすごい。
到達するまで4.5時間もかかるのに、リモートコントロールして
姿勢制御したり、観測機器を使いこなしたり、
時速5万キロで、冥王星近くに到達するのに9年かかったとか、・・。
何らかの制御コマンド送って、それが伝わり返事がくるまで最短で往復9時間。
もし間違った制御コマンドを送ってしまったら、なんて考えたら・・、
天文学のセンセイたちは、偉いというか、気が遠くなるような仕事をしているのでしょうか。


2015-07-20 16:26  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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