「流転の海」 [読書]
宮本輝さんの「流転の海」。
あまりの長編小説なので、二の足を踏んでいたのですが
時間はたっぷりあるので読み始めました。
これまで読んだ”最”長編小説は、山岡荘八さんが書いた
「徳川家康」 全26巻です。
もうかれこれ40年くらい前でしょうか。
「流転の海」第一部を読んだら面白い。
宮本さんの父親の自伝的な話のようですが、
すぐ話の中に引き込まれてしまいます。
戦後すぐの大阪の雰囲気、戦前の家族関係が色濃く残る
生活がひしひしと伝わってきます。
熊吾が乱暴性をもちながらも、先見の明ややさしさも兼ね備えて
いることで、戦後の世の中が興味深く描かれています。
宮本さんは自分よりも何歳か年上ですが、「泥の河」をはじめ
書いている時代が自分の小さかった頃と近い匂いのする本が多い。
さっそく第二部「地の星」を買ってきて読み始めました。
テレビ局に物申す [思うこと]
昨日も今日も、というか最近テレビは国葬の話題ばかり。
その関係の放送が始まると、すぐチャンネルを変えるかテレビを消します。
特にNHKとフジテレビ、日テレがくどい。
NHKは政府に忖度して、中継が長い。
フジサンケイグループと読売グループもそれに近い。
フジテレビのめざまし8は、国葬や安倍晋三関連に限らず
自殺事件や死亡事件があると、その話を延々と放送する。
自殺事件でさんざん煽って放送しておいて、最後には、命の電話は・・
と出てきます。これでは、マッチポンプそのものです。
NHKは政府に忖度した中継ばなりでなく、夜の7時のニュースは
政府によく乗っ取られています。
総理大臣のコメントなんか聞きたくない。
こうなったのは、キシダ、菅、安倍、とさかのぼると
NHK夜7時ニュースのジャックは、安倍の時代から始まったのかもしれない?
それと最近のテレビ局はどこも、効果音の使い過ぎ。
拍手を勝手に入れたり、ドカドカ音や、ぷーとか、
話題が変わる時にファーンとか、どの局もうるさい。
民報のCMの音量も大きいし、NHKも自局のCMもどきが多い。
BPOでもどこでもいいから、何とかしてくれー。
そんなテレビはやめて、公園にいって散歩。
公園ではコスモスが咲き始めて、秋らしくなってきました。
南浦和に行く [埼玉]
思い立って、南浦和に行ってきました。
ここはずいぶん前に住んでいたところです。
引越してからも、南浦和駅は通勤途中だったり、乗り換え駅
だったりして、通過や乗り換えには使っていました。
駅の西口です。
昔から変わらず、今風の駅ではありません。
駅を降りると、さいたま市のマンホール。
最近新しくなったの、かも。
そして大きく目立つのは、丸広百貨店・・。
ところが、丸広はどのフロアにもなく、
ニトリやDAISOなどのテナントがいっぱい。
百貨店のフロアはないようです。
食品フロアはYAOKOとなっています。
上尾の丸広にも、ニトリやDAISO、埼玉りそなが
入っていますが、まだ丸広の衣料品や食品フロアは残っていますが、
時代には逆らえない・・、かも。
近くには、当時飯田百貨店といっていた、コモディ イイダ。
昔は、今から20年くらい前の”しまむら”と同じような、
おばさん向けの衣料品を売ってる田舎臭い店でした。
ところが、堅実な経営で生き残っているということでしょうか。
東口に行っても、やはり古いままの駅舎。
京浜東北線と武蔵野線の乗り換え駅です。
駅近くには、不二家がまだ残っていました。
この店も古くてパッとしない。
そして、当時お世話になった不動産屋さん。
自分にとって不動産屋のイメージは良くない。
今は良くなったのかもしれないが、
上から目線で、タバコ臭い、手数料に加えて敷金、
2年ごとに更新料を取られたり・・。
懐かしい映画 [思い出]
少し前にBS TBSで、「荒野の用心棒」の放送予定があり録画して観ました。
学生時代に見た映画だし、いやいや懐かしい。
クリントイーストウッドの出世作のマカロニウェスタン。
エンリオ・モリコーネの音楽もいい。
「七人の侍」のパクリでもいい。
学生時代、土曜は、古い名画の3本立て、オールナイト、
つまり、一晩中見てても、寝ていてもOk、
カネのない学生にはいいサービスでした。
ライフル銃を持つ相手数人を一人でやっつけてしまうなんて、
単なる殺し合いだし、どう考えてもおかしいが、カッコいい。
学生時代に見た映画のパンフレットは、捨てる前にスキャンしましたが、
その中に「夕陽のガンマン」がありました。
一緒にやっていたのは、「太陽が知っている」。
あの有名な「太陽がいっぱい」の後で出たアランドロンの映画の
ようですが、こちらは覚えていません。
そんな昔の映画のパンフレットを見ていたら、
「黒いオルフェ」がありました。
ストーリーはすっかり忘れてしまったのですが、物悲しい音楽と
サンバのリズムは今でも忘れていません。
アマゾンプライムビデオでは無料で見れるので、観てみました。
タイトルは、「ORFEU NEGRO」
字幕版なので、発音を聞いたが、オルフェとは聞こえない。
リオのカーニバルの時の物悲しい若者の恋が描かれています。
オルフェがつま弾く主題歌がいい。
「ふるさと銀河線」 [読書]
高田郁さんの「ふるさと銀河線」
「あい 永遠に在り」を読んだというのもあって買った本。
短編小説がたくさんありますが、どれも線路にまつわる話。
特に、「返信」や「ふるさと銀河線」は陸別が舞台。
「あい 永遠に在り」を読んだ時もそうだったが、
むしょうに陸別に行きたくなってきました。
日本一寒い町として有名になったが、線路が廃線になったので
一番寒い時期にはなかなか行けないので、そこそこいい季節に行きたい。
この本は人生の応援歌です。
高輪ゲートウェイ駅 [駅]
先週だったか、用事で久しぶりに品川駅に行きました。
ついでに、まだ降りたことのなかった「高輪ゲートウェイ駅」で途中下車。
まだ新しい駅の出入り口です。
降りると、そこは工事真っ最中。
駅の中には無人コンビニと思しき店。
変えないとか、顔写真を撮られるとか、恥ずかしい
思いをするかもしれないので、ここでの買い物はパス。
そして品川駅へ。
今では港南口がメインになったが、昔はレトロな商店街でした。
高輪口は、再開発だとかで、
旧パシフィックホテルは取り壊しが始まっていました。
パシフィックホテルは泊まったことはないが、何回か行きました。
そして昔行ったことがある、高輪口降りてすぐ左側のビルも
取り壊されて、もう何もない。
何て名前のビルだったっけ?
ここには昭和レトロの雰囲気がある飲み屋があったなあ。
時代とともに移りゆく高輪と品川の駅前でした。
「小隊」 [読書]
砂川文次さんが書いた、「小隊」
帯にもあるように、ロシア軍が北海道に侵攻してきた、
というストーリーの戦争小説だが、リアル過ぎる。
3つの短編が入っていますが、いずれも描写がうまい。
土や風や自然の音や匂い、車のアンテナだけが揺れている、とか
肉が吹き飛んだ時の匂いとか・・。
中東イラクでの傭兵たちの活動、
自衛隊幹部候補学校のトレーニングの様子なども、
経験がなければ書けない。
最近、元女性自衛官が自衛隊内でのセクハラを訴えたが、
パワハラも含め、そういうことが多い組織なのだろう。
上意下達、上官には逆らえない、組織は密室のようであることを
考えると、その根っこは深い。
「ハラスメントは基本的人権の侵害であり、また自衛隊の精強性を
揺るがす、決してあってはならないことであります」
という浜田防衛相の発言は軽過ぎ。
ハマコーだったらもっと乱暴なことを言っているような気がします。
「ブラックボックス」 [読書]
先日本屋さんで見つけた、砂川文次さんの「小隊」を
読んでいたら、ショックを受けました。
砂川さんは今年初めに、「ブラックボックス」で芥川賞を受賞し、
まだ文庫本は出ていないので、図書館で検索して借りてきました。
これもなかなかリアルな本で、コロナやSDGSなどの現代の話を交えて
バイク便(自転車)の配達者(メッセンジャーというらしい)の
仕事をしていて、ムショ暮らしになる・・。
文がリアルで、経験していないと書けないような内容。
そして文藝春秋6月号によれば、砂川さんはウクライナの傭兵募集に
問合せをした、と。
新聞にも載っていましたが、日本政府が日本からの傭兵は認めない、
となって、それはなくなったようですが、
砂川さんという人はそういう人なのかもしれません。
本屋で買った「小隊」に載っていた、「小隊」はロシアが北海道東部に侵略
する、といったストーリーで、ロシアのウクライナ侵略にヒントを得て
書いたのか、と勘違いするほど。
「小隊」は、ロシアの侵攻前に書いています。
「戦場のレビヤタン」も中東に行った傭兵Kがありありと描かれています。
浅田次郎さんも自衛隊経験がありますが、砂川さんは自衛隊の
幹部候補生学校出の下級幹部だったらしい。
書いた作品の文学的な価値はわかりませんが、いずれも衝撃的な
ことを書いている作家です。