「むらさきのスカートの女」 [読書]
年に2回くらいしか買わない文藝春秋。
今回の芥川賞作品が読みたくて買いました。
今村夏子さんの「むらさきのスカートの女」。
すぐ読んでしまいました。
作者が経験しているホテルの清掃の仕事が舞台です。
普通の人から見て変わり者が、見方によって変わります。
出てくる、「むらさきのスカートの女」も、
「わたし」も変わっているが、世の中そんなものかもしれない。
他人から見たら、みんなどこかおかしい。
ホテルのおばはん”チーフ”たちがやっている勝手な行動も、
「むらさきのスカートの女」がとった行動も、
所長の浮気だかも、すべて本当かもしれないし、
ウソかもしれない。
所長の浮気は最後に、「むらさきのスカートの女」の
ストーカー行為だった、となるが
これも世の中でよくあることかもしれない。
こんなウソと欺瞞があふれた世界で、
我々は生かされているんだなあとわかり、
怖くもあり楽しくもある日常を再認識して
しまう一冊でした。
2019-08-13 20:29
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