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「宇喜多の楽土」 [読書]

木下昌輝さんの「宇喜多の楽土」。
宇喜多の楽土.jpg

戦国大名の中でも、そこそこ大大名なのに歴史小説の中心人物としては
あまり書かれることはなかった(と思われる)宇喜多秀家の前半生を描いています。

そもそも関ヶ原で負けた西軍の評判は良くない(のが多い)。
毛利の坊主である政商安国寺恵瓊、大谷刑部、関ヶ原で寝返った小早川秀秋、
官吏のような石田三成、遠方の大大名の島津や毛利など。

話は、八郎と言われた若いころから、関ヶ原に敗れて八丈島島流しに
至るまでの過酷な前半生をなぞる。
父直家が目指したのかどうかわかりませんが、干拓して楽土を
作るというのがライフワークにできればよかったのだが。
時は戦国まっただ中、秀吉と毛利の間でどっちに付こうかという
朝鮮半島の某国のような立場、そして家中騒動。

そんなところでたどり着いた関ヶ原の合戦。
敗軍の将でも生きながらえ、30歳くらいで島流しとなる。

干拓した土地で米を作るのが宇喜多が目指した楽土なのか、
結果島流しになった八丈島での平和な暮らしが楽土なのか?

八丈島に限らず、日本の島には、敗戦になった人たちや
罪人として島送りになった人がたくさんいたのだろう。
そして今住んでいる人の祖先なのかもしれない。
血なまぐさいこともありますが、
日本の歴史のロマンを感じさせてくれます。
歴史はやっぱり面白い。


2021-04-02 17:01  nice!(0)  コメント(0) 

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