「あきない世傳金と銀」碧流篇 [読書]
高田郁さんの「あきない世傳金と銀」碧流篇が
予定通り8月に出たのですぐ購入。
江戸に出て1年目の五鈴屋。
大坂では許されぬ「女店主」に1年一代限りの7代目に
なった幸が田原町で奮闘する。
いい伊勢型紙と型付師にも恵まれ、
侍用ではない小紋染めという新しい需要を切り開く。
富五郎という歌舞伎界の女形という役者との奇妙な
縁で結びついていく。
源流篇から出てくる、お竹どんやお梅どん。
お竹どんは一生鍋の底を磨いて暮らす女衆から、
江戸に出てきて、帯締めという仕事や仕立てという
新しい仕事を任されていく。
出自で自分の一生が決まっていた江戸時代にも
このようなことがあったのかもしれない。
ましてや、幸のように女衆から店主になったことも
あった・・、のかもしれない。
このように、日本の情緒ある伝統やしきたりを
とりまぜながら、読む人にいろいろと想像させてくれる
この本はホントに面白い。
来年2月の発刊が待ち遠しい。
待ってますよ、高田都さん!
ファンの一人です。